一戸建てリフォームと建て替え

新築も長年使い続けることで古くなる時がきます。リフォームが必要なほど老朽化が進んだ場合は、リフォームか建て替えかの選択が必要となることがあります。
戦後すぐに建てられた住宅は、品質が悪かったこともあり、老朽化と共に建て替えられるのが一般的でした。近年の住宅は、建築基準法の規制強化の影響もあり、品質が向上しています。
外装や内装の仕上げ部分は傷んでも、構造部分は簡単には壊れないのが今の住宅です。建物が傷んできた場合、リフォームで済ませるか、建て替えにするかの判断は、構造部分がしっかりしているかどうかにかかっています。構造部分がしっかりしていれば、仕上げをリフォームするだけで、新しい住宅に生まれ変わります。
住宅の構造は、1981年から新耐震設計基準の適用のより強化され、2,000年にかけて改正されてきた接合金物の規制強化により、地震が起きても壊れ難くなりました。2,000年以前に建てられた住宅は現在の住宅と比べて耐震性が劣る場合があり、耐震診断により耐震性を確認する必要があります。大地震が起きると家が傾くことがあります。傾きが1/200以内であれば問題は少ないと言われています。傾きが1/30を超えた場合は建て替えの検討が必要です。
構造部分の傷みは地震だけでおこるものではなく、白蟻によってもダメージを受けます。柱の下部が広範囲に白蟻の被害に遭っている場合は、建て替えの検討が必要です。構造部分が傷んでいない建物は、仕上げのリフォームで、十分使い続けることができます。注文住宅の場合は建てた業者にリフォームの相談をすると、快く引き受けてくれる場合がほとんどです。建物の傷み具合にもよりますが、リフォームが最も必要な部分は屋根材です。特にコロニアル系の屋根材は傷みが早く、リフォームの対象となります。
屋根材のリフォームでは、元の材料と同じ材料で葺き替えるのが基本ですが、コロニアル系の場合は、鉄板系などの材料へ替えることが薦められます。鉄板系の材料には、経済的で長持ちするガルバリウム鋼板や、ほとんどメンテナンスのいらない高い耐久性を持つフッ素鋼板が開発され、安心して使うことができます。
壁のひび割れが激しい場合は塗り替えが必要ですが、屋根ほど深刻な事態にはなりません。内部の改修では、設備機器が中心となります。浴室をユニットバスへ取り替えたり、流し台の取替えは、住宅をまったく新しい感じに変えてくれます。